姉妹都市・下郷訪問

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姉妹都市・下郷訪問
姉妹都市・下郷訪問

 

・交流の旅、感動何度も

姉妹都市・下郷を訪ねて(1面 )

「姉妹都市って何?」「下郷町ってどこ?」―。6月、きらっとシニア倶楽部の例会での雑談が、はじまりでした。下郷町との市民レベルでの交流と被災地・福島の観光による支援を目的と定め、当面、自前のバス旅行を実現させるため、20人以上の参加を目標に計画がスタート。 

 

8月中旬、朗報が飛び込んできます。東京都が「被災地応援ツアー」の参加者1人につき1泊3000円を助成するというのです。 下郷町訪問計画はますます盛り上がり、参加者の勧誘と並行して下郷町についての事前学習、姉妹都市提携のいきさつ調べなどが、いつしか、私たちのメーンテーマになっていきます。

 

 10月2日、一行20人は1泊2日の日程で下郷町へ向けてバスで出発。猛暑から一転、本格的な秋の到来を思わせる、ちょっぴり肌寒い朝でした。 最初の到着地は、大川の流れでえぐられてできた景勝地「塔のへつり」。下車直前、すかさず、「みなさん、ここからアンケート取材にかかってください」と編集担当会員の声が。全員が西東京市の知名度を探るインタビュアーに変身しました。これが小さな感動につながったのです。 「西東京市(元保谷市)を知っていますか」の問いかけに、なんと、「ああ、知っているよ」という答えがそちこちから返ってきたのです。途端にうれしさがこみあげ、最初の市民交流として、会話も弾みます。後日、アンケートを集計すると、4割強が塔のへつりでのものでした。 会津鉄道の湯野上温泉駅は訪問予定に入っていませんでした。午後4時半すぎの夕暮れ時。私たちの眼前にかやぶき屋根の駅舎がくっきりと現れたのです。 一瞬にして、郷愁とロマンチックな気分にひたりました。建物に入ると、そこにはいろりがあります。そしてなんと!その時、期せずして列車が入ってきたのです。昔懐かしいSL…ではなく、2両編成の最新式のディーゼル車で、単線運転による待ち合わせのため数分間、駅に停車してくれました。

 

 湯野上温泉郷の宿泊先、老舗の清水屋旅館の夜は旅の情緒を満喫させてくれました。安らぎを感じさせる露天風呂、すぐ脇を通る会津鉄道の列車の音、そして、大川渓谷を巡る、さわやかな翌朝の散歩。

 

立派な役場庁舎に驚きの声

 2日目、下郷町のみなさんとの懇談会がもたれます。会場となる下郷町役場に近づくと、車内から「おーっ!」と喚声が起こりました。山間の小高い丘の上に、思いもかけず、レンガ色の立派な庁舎が浮かび上がったのです。 懇談会では、お互いに自分のまちを紹介した後、それぞれが交流への思いを語り、今後の市民間交流の発展を誓い合いました。 昼食は生ネギをはし代わりにし、薬味としてかじりながら食べる、大内宿の名物「ねぎそば」でした。大内宿は、往時のかやぶきの宿場町のたたずまいそのままに保存し、しかも人々の暮らしが息づいている、下郷町屈指の観光地です。 町役場から駆け付けてくれた、商工観光係長の佐藤壽一さん(3面参照)の案内で、散策に取材にと心ゆくまで楽しみました。

 

帰路は、通常はめったに通らないであろう古道、下野街道に入り、湧水「長寿の水」を飲みました。 都会の空の下を離れ、山間の清新な空気に触れ、今後の地域活動に新たな夢を抱かせてくれた2日間でした。        (北町・五十嵐)

 

・下郷「観光大使になって」

町役場で懇談会(2面 )

 

・ここが見どころ私のおすすめ

大内宿、駅舎と役場、塔のへつり (3面 )

 

・下郷で聞いてみました

「西東京市を知っている」3人に2人(4面 )