17号「ごみの行方」

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シニアかわら版17号(2010年11・12月)
シニアかわら版17号(2010年11・12月)

西東京市のごみの行方を追って中間処理施設「柳泉園」と二ツ塚最終処分場を取材しました。

 

・「ごみの行方を確かめる」~柳泉園から二ツ塚最終処分場へ~(1面)

 きらっとシニア倶楽部が企画したごみ処理場見学会が9月22日、行われました。 東京の真夏日が新記録の71日目となるこの日、市が用意してくれたバスで午前8時半、田無庁舎を出発。参加者は当倶楽部の会員11人、東京雑学大学の会員5人など計20人。市ごみ減量推進課の岡本勉さんがガイド役を務めてくれました。 

 

最初の目的地は東久留米市内にある「柳泉園」。清瀬、東久留米、西東京の3市の一般廃棄物を共同で中間処理するために設立されたものです。処理施設の3階会議室で、担当職員からビデオなどで約10分間の説明を受け、施設内を案内してもらいました。 収集車がピットにごみを投入すると、ピット上部から降りてきた大きなバケットがごみをつかみ上げ、それを上から落とすことで全体のごみを撹拌。それから焼却炉へ運び、燃焼させます。場内の臭気は遮断され、清潔感がありました。 焼却炉は、ごみを完全燃焼させるため24時間運転しており、係員が中央制御室で2交代制で監視しています。  燃焼時に出る熱で蒸気を発生させ、タービンで発電、施設内の電気設備に利用し、余剰分は電力会社へ売っています。また余熱は隣接の温水プールや浴場施設に供給しています。 焼却時に出る排ガスなどは有害物質を除去し、基準よりも高い100㍍の煙突から排出して、近隣の環境に配慮しています。 最後に見た「リサイクルセンター」では、段ボールや缶類は圧縮され各業者に販売されます。びん類はリサイクルされるものと壊されるもの(白、茶、緑、黒、青など色別に)に、人の手で選別されていました。近代的な「ごみ処理施設」に比べ、こちらは人海戦術に頼っており、ギャップを感じました。 

 

エコセメントにリサイクル 

日の出町二ツ塚処分場は、多摩地域の約400万人が出す一般廃棄物を最終処分するため、25市1町でつくる「東京たま広域資源循環組合」が管理運営しています。 全体面積は59・1㌶(東京ドーム13個分)の広さがあり、中間処理後の焼却灰と、資源化できない破砕された不燃ごみを埋め立て処分してきました。 平成18年からはエコセメント化施設が稼働し、可燃ごみの焼却灰は全量がエコセメントにリサイクルされるようになりました。 これにより、処分場の使用期間を14年以上延ばすことが可能になったそうです(今年7月現在で44・3%を埋め立て)。 エコセメントは普通セメントと同様の品質を持ち、日本工業規格(JIS)に定められましたが、現在はコンクリートの二次製品(インターロッキングブロックやU字側溝など)に使用されるそうです。管理棟の屋上で、全景を見渡しながら説明を受け、敷地の広大さに驚きました。外周道路をバスで走り、最近まで同処分場に勤務していた岡本さんからも説明を聞きました。

 

 環境保全のために処分場の水質、大気、土壌などを定期調査し、徹底した維持管理を行い、埋め立て終了後も安心して住めるよう自然の回復に努力している様子に安心しました。   (南町・眞下)


・取材に参加して「ごみの行方」を再認識!(2面)(3面)
・とんぼのめがね、「ごみの行方余話」~一歩間違えば~(4面) 

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